2つのカウンタを使用する測定

NI DAO Task Config

2つのカウンタを使用する測定

2つのカウンタを使用すると、TTL信号のデジタル周波数や周期を測定することができます。2つのメソッドとは、高周波数測定メソッドと広範囲測定メソッドです。

高周波数測定メソッド

TTL信号のデジタル周波数や周期を高周波で測定する場合には、高周波メソッドを使用することができます。このメソッドを使用して測定を行うには、NI-DAQmxはペアのカウンタで、測定時間属性/プロパティを使用して指定した周期のパルス列を生成します。量子化エラーを低減するため、測定時間は測定する入力信号の周期よりはるかに大きく設定します。ただし、測定時間はカウンタが一回りすることのないような値でなければなりません。測定カウンタは、測定時間の間に発生する入力信号の周期数をカウントし、その平均値を算出し、平均値を読み取り関数/VIに返します。返される値は以下のように計算されます。

周期(秒) = 測定時間/カウントされた周期数

周波数(Hz) = カウントされた周期数/測定時間

ヒント   時間を長くすると、読み取りの精度が向上します。ただし、指定時間が長過ぎるとカウンタが一回りしてしまうことがあります。その場合は周波数や周期が正確に測定できません。

広範囲測定メソッド

TTL信号のデジタル周波数や周期を測定する場合、この2つのカウンタのメソッドを使用して広範囲な信号を測定することができます。このメソッドは、測定する信号が広範囲に変化する場合や、全範囲を通じて正確性を向上させる場合に役に立ちます。広範囲の測定メソッドでの測定の正確性向上についての詳細は、「量子化エラー」のセクションを参照してください。また、カウンタによってサポートされている最大入力周波数を入力信号が超えない限り、このメソッドを使用してカウンタのタイムベースレートより速い信号周波数を測定することもできます。

このメソッドを使用して測定を行うには、NI-DAQmxはペアのカウンタを使用して、除数で指定される値によって入力信号を分割します。ただし、選択する 除数が原因でカウンタが一回りすることのないよう、細心の注意が必要です。この除数には、測定可能な周波数範囲を上方向に移動する効果があります。たとえば、24ビットカウンタを使用していてカウンタタイムベースレートが100kHzの場合には、測定周波数範囲はおよそ0.006Hz〜50kHzです。ただし、除数が4の場合は、測定周波数範囲は0.024Hz〜200kHzとなります。分割入力信号は、低周波数単一カウンタ測定メソッドを使用して測定されます。その後、測定される周期は除数を使用してスケールされ、下記の公式によって返されます。

周期 = 測定周期/除数

周波数 = 除数/測定周期

ヒント  除数を大きくすると、読み取りの精度が向上します。ただし、指定する除数が大きすぎると、カウンタが一回りしてしまうことがあります。その場合には、周波数や周期が正確に測定できません。